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九州・福岡の出版社、梓書院のスタッフによるブログです。出版のご用命は当社まで。

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あの街を通るたびに・・・

福岡市内の郊外、大きな団地を中心とした住宅街がある。
その街を通る度に、十数年前のことを思い出す。

その方は80を超えた女性だった。
元気でシャキシャキした感じで、若い頃はさぞや気が利く人だったのではないかと思う。
ご主人を亡くしてお一人で暮らされていた。

自費出版のお話を二ついただいた。
一つはご自分が、若い頃理想に燃えて満州で生活、そして引き揚げた頃の話。
もう一つはご主人の遺稿集。

ご自分の若い頃を綴った本は、並製で簡素なものだった。
それに対してご主人の遺稿集は、部数は少ないものの、上製、布の表紙、金の箔押し、ビニールカバーにケース付と、個人が文章主体で出す本としては最上級の本だった。

本の仕様からして、亡くなったご主人に対する深い愛情がにじみ出ている。
大げさかも知れないが、自費出版の小さな本であっても、ある意味、著者の分身であるとも言える。
私も、その想いに応えるべく、凝りに凝った編集をした記憶がある。
随筆、短歌、俳句、詩、とそれぞれに細かく組み方を変化させ、さらに各頁に応じて説明文や注釈の付け方も変えた。

できあがった本を見て、大変喜んでいただいた。
ご高齢ということあって、気になり、その後近くに寄った際はできるだけ訪問するようにしていた。
だが、ある時からずっとご不在になった。
その後私も福岡を離れることになり、連絡を取ることもなくなった。

月日は巡り、私は福岡に住むこととなった。
そして今もその方のことを思い出す。
あの街を通る度に・・・

(工藤)
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  • Date : 2009-12-17 (Thu)
  • Category : 未分類
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